不安のなかでも、前を向いていこう
南魚沼市消防本部 勤務
長谷川 利来さん
東海大学 卒業
『自立・自律』
私が新聞奨学生という道を選んだ理由は、2つの『自立・自律』です。1つ目の『自立』は自分の力で立つということ。2つ目の『自律』は自分の行動を律することです。これまでは3人兄弟の真ん中で、3人とも高校まで野球を続けさせてもらいました。これ以上両親に負担をかけられない。自分自身の力で大学に行くんだ!と決意し、上京しました。
不安のなかでも、前を向いていこう
1年目は、見知らぬ土地、人、環境の中で不安ばかりの日々でした。周りの友達が遊んでいる中、自分は配達をしている…何度も辞めたい。と思っていました。それでも、自分自身に課した『自立・自律』という目標を思い出し、踏み止まって、前を向いていこうという想いでやっていました。また、私は朝刊と集金のみのコースであったこともあり、時間が取れ、1単位も落とすことなく、常に周りの友人や先生に支えられたことで、楽しく、学ぶことの多い大学生活を送ることができました。
眠い目をこすりながらの配達、記録的大雨や台風、重たいバイクと大変な思い出がたくさん蘇りますが、時には早朝ならではの経験もしました。私の配達していた区域は田舎の山道があるため、タヌキや鹿、猫などが飛び出してくることがあります。交通事故の第一発見者となり、配達後に警察署に呼ばれ事情聴取されるなど、貴重な体験を帰省した際に家族に話し驚かれることもありました。
周りの方々に『感謝』
卒業後は地元新潟に帰り、夢、憧れであった消防士として働くことになります。途中で諦めず、最後までやり遂げる責任感、達成感は大きな自信になりました。常に販売所、地域の方々、友人に支えられ、『感謝』以外の言葉が見つかりません。とても濃く充実した時間になりました。今までは新聞奨学生としての経験が売りになりましたが、これからは新聞奨学生としての経験を糧にし、活かしていきたいと思っています。